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2023.02.20

▼スタッフブログ

身近で囀りが聞こえるシジュウカラ(自然のたより No.11)

囀が聞こえました。

よく辺りを見渡すと、シジュウカラでした。


「あちらと思えば、またまたこちら」という感じ!!


シジュカラは、胸にネクタイのような黒い線があるのが特徴です。


足元の緑色は餌の虫です。

虫は、どこからか捕まえてきたようで、辺りを見回しながら突っついていました。


シジュウカラのすごい!!

京都大学のホームページの「最新の研究成果一覧」の2022年9月29日に、鈴木俊貴 白眉センター特定助教らの研究グループの研究で、『シジュウカラに言語の核:2語を1つにまとめる力(併合)を確認』という題目で、シジュウカラについての研究成果が発表されていました。

これまでの鈴木さんの研究では、シジュウカラは音声コミュニケーションが取れることが分かっていたそうです。

例えば、「ジジジジ」という声を聞くと群れの仲間が集まることから、主に「集まれ!」という意味で使われます。また、「スィー」という声はタカやワシなどの猛禽類が上空に現れたときに発せられ、群れはこの声を聞くと枝の密集した藪に逃げ込みじっと身を伏せます。さらに、「ピーツピ」という声には首を左右に振りながら周囲を確認するという反応がみられ、天敵などが身近に迫ったときに使われています。つまり、「ジジジジ」は「集まれ!」、「ピーツピ」は「警戒しろ!」というように使われていることが分かっていました。

それに付け加え、この研究では、シジュウカラには二つの鳴き声が一つのまとまったメッセージなのかを認識する能力もあるということが分かったのだそうです。これまで、二つの単語(「黒い」と「犬」)を一つのまとまり(「黒い犬」)として認識する「併合」はヒト固有の能力と考えられていたのだそうですが、ヒト以外の動物で確認されたのは初めてということです。

どんな実験をしたのかというと、同じスピーカー(1羽を想定)から続けて「ピーツピ・ジジジジ」と流した場合は、シジュウカラは天敵を追い払うため集まるのに対し、2個のスピーカー(2羽を想定)から「ピーツピ」(「集まれ!」)と「ジジジジ」(「警戒しろ!」)を別々に流し、連続して聴こえるようにすると、追い払う行動を示さなかったのだそうです。また、鳴き声の順番を逆にすると、どちらの場合も反応しなかったということです。
 このことから、鈴木氏は、二つの鳴き声が一つのまとまったメッセージなのかをシジュウカラが認識できていることが分ったということです。

シジュウカラってすごですね!