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2019.02.19

家づくりのお役立ちコラム

冬の結露は体にも悪影響?窓を変えてみよう


 

■結露から発生するカビが問題

寒いこの季節に気になる、窓の結露。「毎朝起きると窓ガラスに結露がびっしり。それをふき取ることから1日が始まる」という人もいれば「結露はかなり寒い日しか起きないので、さほど気にならない」という人もいるでしょう。この違いは、どこから来るのでしょうか。

そもそも、結露をそのまま放置しておくのが良くないのは、大きく2つの理由があります。

①結露の水滴にホコリなどが付着することでカビが発生し、それを吸うのは体に悪いから。
②窓枠や障子にもその水滴が移って、傷めてしまうから。
これらを防ぐために、結露ができるたび、こまめなふき取りが必要なのです。

では結露は、なぜできるのでしょう?「家の中の温かい空気と、外の冷たい空気の温度差のせいで」というのは、誰でも何となく分かりますよね。それは、「熱」の性質によるものなのです。熱は、物体内において、高温なところから低温なところへと移動しようとします。「熱伝導」と呼ばれるものです。そのせいで、室内の温かい空気は、外に出ていこうとします。外からおいでおいでと、呼ばれている気がしてしまうんですね(笑)。そして外に出ていこうと窓にくっついたあたりで冷やされて、水になるのです。これが結露の正体です。

なので、「熱伝導」をなるべくさせないようにしてやれば、冬の結露は減らすことができます。「熱伝導率」という言葉を知っていますか?熱伝導率の低いものを使えば、熱は移動しにくくなります。

 

■アルミよりも樹脂がオススメ

固体>液体>気体の順に、熱伝導率が高いとされており、同じ固体でも熱伝導率は違います。トップクラスの熱伝導率のひとつが、アルミです。

これを読んで、ピンときた人は、かなり鋭いです!そう、日本でこれだけ結露が言われるようになったのは、アルミサッシが窓枠の主流になった頃からです。あなたの家の窓枠は、アルミではないですか?これから家を建てる方は、アルミサッシではなく、樹脂サッシに変えると、結露が起きにくい窓になりますよ。

また、窓ガラス自体を工夫するという手もあります。ガラス自体は、さほど熱伝導率が高くはないですが、何せ開閉するものですし、そんなに厚くは作れません。現在の薄さですと、どうしてもある程度の熱伝導は避けられないものです。そこで考えられたのが、「複層ガラス(ペアガラス)」です。重ねられた2枚のガラスの間に、乾燥した空気を封入したものです。先ほどの比較の通り、気体は熱伝導率が低いため、結露の起きにくい窓になります。室内での暖房の効きも良くなりますよ。

ドイツなど、日本より寒い地域では、「トリプルサッシ」も使われています。3重の窓です。日本でも、北海道だとよく見かけます。愛知県ではまだ少ないですが、これも熱伝導を考えて生まれた工夫のひとつですね。

ただ、こうして窓や窓枠を選ぶというのは、家を新築で建てる時や、かなり大がかりなリフォームの時にできることです。すでに家を建てた方が今からできることも、考えてみたいと思います。

 

■家を建ててからでもできる工夫

まず、小さめのリフォームでできること。「内窓」をつけましょう。現在ある窓の内側に、窓をもう1枚つけるのです。複層ガラスと同じような理由で、熱伝導がしにくくなるため、結露が少なくなります。さらに、防音、防犯にも一役買ってくれますので、そういった面の恩恵も受けられますよ。

次に、普段の生活の中で気を付けることができる点を2つ。

ひとつは、「暖房器具を窓際に置かない」ということです。ヒーターやストーブなどを窓際に置くと、暖かい空気が部屋全体を暖める方向でなく、窓から逃げる方向に向かいがちです。そのため、結露が起きやすく、部屋も温まりにくいため、余計に暖房器具を働かせて、ますます結露のモトになってしまいます。暖房器具は、窓とは反対側に置くのをお勧めします。

そしてもう1つは、あなたの呼気。自分の吐く息が結露につながっているなんて、普段は考えないですよね。ところが静かに寝静まった夜。部屋の中で一番暖かいのは、あなたが吐いたばかりの息なのです。熱は、冷たい方へと行こうとしますから、部屋周りで一番冷えている窓に向かいます。それが結露を生んでしまうんですよね。ベッドの方はなかなか難しいと思いますが、お布団で寝ていて向きを変えることができる方は、冬だけでも窓側を頭にしないで寝るようにしてみてはいかがでしょうか。

このように、結露に対してできることは、さまざまです。なるべく結露の発生が少なく、健康に暮らしていける家であるように、あなたの状況に合わせてしらかばハウジングが応援します。結露に困っている方は、ぜひご相談くださいね。