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2019.07.16

家づくりのお役立ちコラム

暮らしに合った、賢いリフォームを

■いつリフォームすべきか分からない

「そろそろリフォームかなと思うんだけど、そのタイミングがよく分からないんですよね」、そんな声をお聞きしました。皆さんは、リフォームのタイミングって、どのように判断されていますか?

私は、「変えたいと思った時が変え時です」とお答えしています。炊飯器や洗濯機などと違い、リフォームは「不具合が出た、このまま暮らすのは無理!」となるほど、急を要する形では現れません。「そろそろかな?まだかな?もう少し待っていれば、さらに良い新製品が出てくるかもしれないし、もう少し待とうかな」と考えていると、いつまでもリフォームはできないんですよね。だから「今、何か不満を感じる、そこが気になる、新しくしたいと思う」、そうなった時があなたにとっての変え時だと、考えたら良いのではと思います。

さて、リフォームしようと考えたなら、「現状復帰」をイメージしているだけではもったいですよ。「ここが調子が悪いから、もとの使い勝手に戻ればOK」、ついそう考えてしまいがちですが、技術は日々進歩して、良い機能をもったものもたくさん出てきますし、何より家族の暮らし方も、年月とともに変わってきています。

例えば、子どもが小さなころに建てた家では、子どもに目が行き届くようにと選んだ対面キッチン。しかし年月を経て子どもが巣立ち、奥様の足が弱くなってきたのであれば、対面キッチンよりも壁付けキッチンに変えた方が、動線が短くなります。リフォームは、不具合を元に戻すだけでなく、より自分たちに合った暮らしに変えていくチャンスなのです。

ショールームの見学などにも積極的に出かけながら、自分たちの暮らしをよく見つめ、より良い選択ができるといいですよね。

■暮らしに合わせて間取りを変える

リフォームの中でも、かなり大がかりなのが「間取りの変更」です。「子どもが巣立って夫婦2人になったので、個室はこんなに必要ない。壁をなくして広いひと部屋にできないか」というご相談を、よくいただきます。

実は、これがなかなか難しいこともあるんですよね。家の重みは、柱や壁、梁などで支えられています。だから、将来的になくす可能性がある壁は、なくしても大丈夫なように設計をしておかなければいけません。家を支えている壁を、あとからなくしたいと言われると、かなり大変な工事になります。その分費用もかさみます。

また、建ててしばらくしてから、急に部屋を仕切りたい、壁をおいて2部屋に分けたいなどとなった場合には、今度は電気や窓、コンセントなどが2部屋用になっていないので、壁をひとつ追加するという簡単なことでは終わりません。

はじめから変化に備えておくのと、後からの思いつきとでは、全然違うのが分かりますね。ですのでぜひとも、家を建てる時に、この先何十年の暮らしがどうなるのかを考え、どう転がっても良いような賢い家づくりをしていただければと思います。

■減築や2度目の新築もあり

お子さんが巣立った後のリフォーム相談の場合は、「小さく、暮らしやすく」を望まれる方が大半です。そういった方々には「減築」という選択もあることを、ご案内しています。

「減築」は、まだ日本ではあまり聞きなれない言葉かもしれません。「増築」は、よく聞きますよね。その反対で、家を小さくするのが減築です。年齢が上がると、階段の上り下りがつらくなるなどで、「2階をなくして平屋にしたい」という相談をいただくことも。家が広いほど掃除も大変ですし、自分たちの暮らしに合ったサイズの家が良い、それ以上は必要ないと感じられるのも、良く分かります。

「減築」を案内するときは、「家を解体して2度目の新築を建てる」という選択肢も、同時にお伝えするようにしています。なぜなら、減築も意外と費用がかかる場合があるからです。新築と比べてみて、それぞれのメリットを考えて選ぶのが良いのではと思います。

「今の家を気に入っているし、これまでの思い出もいっぱい詰まっているから」とお考えなら、減築が良いでしょう。一方、「家を建てた頃はすべてが子ども中心で忙しく、家にあまり思い入れもない。これからの暮らしは夫婦で、より自分たちの好きなことや暮らしやすさを大切にして、1から作ってみたい」という方は、2度目の新築も良いのではないでしょうか。

ちょうど私(社長・池田)も、そろそろそんな時期を迎える世代です。同世代どうしで「これからはこんな暮らしを楽しみたい」という話ができます。そんな積極的で楽しいリフォーム相談、お待ちしています!