2020.11.19
家づくりのお役立ちコラム
〜家と私の物語〜 四季が環る(めぐる)、季節を愉しむ家
気がつけば、秋もすっかり深まり、冬の足音も聞こえてくる11月後半。
紅葉狩りも楽しいこの時期は、日本の四季の美しさを感じることができるシーズンでもありますよね。
せっかく春・夏・秋・冬と四季がめぐる日本で暮らすなら、マイホームを建てる際にも、四季折々の変化を愉しめる家づくりを始めてみてはいかがでしょうか?
*登場する人物・舞台は架空のものです。
■庭いじりをする余裕はないけれど
小さい頃、祖母の家に行くのが好きだった。
秋には庭の紅葉が色づき、お正月に遊びに行くと玄関に赤い小さな実をつけた南天の木が私たち家族を出迎えてくれた。
小学校に上がる前だったろうか。母がいつも身につけていた指輪に憧れて、南天の実をひとつもぎ取って、指の上に載せてうっとりしていたとき。祖母がその様子を見て、針で上手に南天の実に糸を通し、指に結んでくれた。
「南天は、難(なん)を転じる縁起のいいものなんだよ」と教えてもらったときは、小さくて何のことだかさっぱりわからなかったが、やっとその意味を理解したのは大人になってからだった。
結婚してマイホームを建てることになったとき。
庭に赤い実がつく南天の木を植えたいとぼんやりと考えていた。
けれど、土地も結構高いもので、庭木を植えるような広さを確保できる土地で私たち夫婦の手の出せる価格の物件はなかなか見つからず、諦めることにした。
共働きということもあり「庭いじりなんてする時間もないだろう」という夫の言葉に、納得したから、というのも南天の木を植えるのを諦めた理由だった。
■玄関やリビングに季節を運ぶ工夫を
その代わり、というわけではないが、我が家の玄関に作ったシューズクローク上は、季節の花などを飾れるように、グリーンが映える色の壁紙を合わせてもらった。
子どもたちと一緒に作ったハロウィンの飾り物やクリスマスツリーなど、靴箱上に並んだ季節の飾りたちは、仕事から帰ってくるたびに「おかえり」と私たちを暖かく迎えてくれる存在となった。
庭に植えるのを諦めた南天も、近くに暮らす祖母が毎年実をつけると少しだけ枝をお裾分けしてくれる。
花瓶に挿したり、リースの材料にしたりと、南天は相変わらず私たち家族にとって冬の風物詩になっている。
まだまだ小さな我が子たちはまだわからないかもしれないけれど、今年祖母から南天をもらったら、「南天は難を転じる」と、おまじないのようにこっそり教えてあげようかな。
今は床の間飾る飾り付けを何にしようか、とワクワク考えている。
季節を愉しみながら家を彩る工夫をするのが、密かな私の趣味になりつつある。
しらかばハウジングでは、家族の物語を紡ぎ続ける “住み継ぐ家”の新築・リフォームを応援しています。
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