BLOGブログ

2023.09.02

スタッフブログ

巧みに命をつなぐケヤキ💕(自然のたより No.125)

みなさん、こんにちは。

しらかばハウジング「自然のたより」ブログです。

きょうは、4月4日の「自然のたより(No.44)」で紹介した

ケヤキが巧みに命をつなぐ姿

ご覧ください。

 


4月中、下旬の様子

4月には、もう若い実ができていました。

 

枝の先の方に実ができていますね。

 

枝の先の方は雌花が咲いていた場所でしたよね。

 


5月の様子

 

5月も実がそのまま枝の先の方についていますね。

   実の付け根からは、必ず葉が出ているようですね。

 


6月の様子

やはり、実のついているところからは葉が出ていますよね。

他のところも見てみると、

 

ここでも、実のついているところから葉が出ています。

ここで、ちょっと気になったことがあります。

どのケヤキの実も、幹の近くではなく、

木の一番外側の方の細い枝の先端部分についているんですね。

 

枝のつながり部分にピントが合った写真です。

実がついている細い枝は弱々しく、

他の枝とのつながりは弱そうな気がしますね。

 


7月の様子

7月も変わりなく、小枝の先の方に実がつき、

実がついた枝は細くて強そうには見えませんね。

 


8月上旬の様子

枝の先に実がついていて大きな変化はありませんでした。

 


台風7号通過後

  実が見当たりません。

 

ここにも実が見当たりません。

確か、実は枝の先の方についていました。

 

枝の様子をよく見てみると、

写真中央のやや右上ですが、

枝が折れたようなところがります。

 

ここでは写真の右端の中央辺りに

枝が折れたような跡がります。

 

これは、台風通過後に

高須天神社の境内で見つけたケヤキの実と葉のついた枝です

 

辺りを見渡すと、

ちょこちょこ葉と実のついた枝が落ちています。

 

拡大するとこんな感じです。

強い風で折れて飛んだのです。

では、実のついていない枝はどうでしょうか?

台風の風の影響を受けたようには見えません。

 

こちらの枝は、中央やや右に枝先が折れた枝が見えます。

しかし、台風の大風で無理やりおられた感じではなく、

何かしら、安全装置が働き、

自然に木から枝が分離されて飛んでいったような感じですよね。

無理やりなら、折れてぶら下がっているものがあったり、

切り口がささくれ立っていたりすると思うのですが、

そんな感じじゃありませんよね。

 

 

  やや強い風が吹いでも

実のついていない枝はこんなふうに耐えています。

 

もっと強く吹いても

実のついていない枝は、こんな風に耐えられています。

 

これは、台風前の7月29日の様子です。

 

これは台風後、9月1日の様子です。 

7月29日に比べ、

ほんの少し茂っている葉が

減ったかもしれないという感じはありますが、

大きな違いはありませんよね。

 


ケヤキの巧みさ

これらのことを総合的すると、

次のように考えられます。

①ケヤキは枝の先の方に雌花をつけ、雌花が受粉してそこに実をつけます。

②枝先の実が熟して種になります。

③種になったころ、やってくる台風の風などにより、種の葉のついた枝が木から自然に切り離されます。

④風で飛ばされる種は、一緒についている葉が羽根の役割をして遠くまで飛ばされて、勢力範囲を広げて命を繋げます。

 

ケヤキは、種が枝の先にできるように、

雌花を枝の先の方につけるんですね。

それは、種には羽根がないので、

葉に羽根の役割をさせるためだったのですね。

また、風によって種のついた枝だけが、自然に切り離される仕組みもすごいですね。

そして、葉のついた枝ごと種が遠くに飛ばされ、

勢力範囲を広げるという巧みな戦略によって

命をつないでいるんですね。

ケヤキのすごさに心を動かされました。

 

補足

ケヤキの実は秋ごろ茶色の種になります。

例年では、秋に台風が来ることが多いため、

実際には秋に種のついた枝が

木から切り離されて飛ぶような仕組みになっていると考えられます。

なお、今のケヤキの木をよく見てみると、

今年は異常気象ですごく強い勢力の台風が予想外に来たこともあり、

種のついて枝はほとんどありませんが、

本来なら、秋に種に成熟するまで

もっとたくさんの実がこの時期についているのかなと考えられます。

ただし、まだ、実のついている枝もほんの少しありますので、

この異常気象に対応できていないということには

ならないのでしょうね。

残っている実のどうなるのか観察できるといいなあと思っています。

また、台風の風で飛ばされた実も

種になるのかどうか見ていきたいと思います。

 

今、まだ残っている実。

(見にくいですが、写真の左右の左から3分の1、上下の中央辺りに実がついています)